ペウェンの森にたどりつくまで ナウエルブタ国立公園 ペウェンかモンキーパズルか ペウェンの森にたどりつくまで 宿の主人でガイドのM氏は迷っていた。観光の目玉であるナウエルブタ国立公園への80kmほどの道はいまとてもよくないらしい。近隣の街でランチの…
話が多少前後するのをおゆるしいただきたいのだが、エリクラ谷2日目はプレン(Purén)の街を訪問した。プレンの街の中央広場にはペウェン(A. langustifolia)が植えられていた。 ▲中央に2本対称な形で伸びている、傘のような形の個性的な樹冠を持つのがペウェ…
桑の実摘んで思いだす チリのヘーゼルナッツ ウグニ、ムルタまたはムティージャ 桑の実摘んで思いだす 近所の川辺に桑の実を摘みに行ってきました。五月らしいさわやかな風に吹かれて、鳥の声を聞きながら熟した実を、時には口に運びながら摘むのは、とても…
私がエリクラ谷についたのは夏の終わりで、リンゴの木には実がすずなりで、びわは収穫されず木の上で乾いており、すももの熟した実が数個木に残る時期でした。お宿の中庭の畑ではさやいんげんが実り、とうがらしやポロネギが青くしげって収穫を待っていまし…
長らくお休みしていたブログですが、また少しずつつづっていきたいと思います。まずは2月に旅したチリ南部エリクラ谷からの報告です。 基本このブログではあまりにも知名度の高い植物はあつかわないのですが、マキ(maqui, 学名Aristotelia chilensis )につ…
すっかり間が空いてしまいました。ほぼ二か月たちましたが、11月初旬の沖縄で見た植物たちの報告をつづけます。 道端で最初に目に入ったのは右の実。何かな?と思って目をこらすと、優雅なサガリバナでした。(バスターミナル前) 沖縄県営鉄道(大正3年開業…
(1)につづき、ひきつづき『沖縄の身近な植物図鑑』を参考に、今年の11月初めに私がであった植物たちを紹介していきます。 タイワンモクゲンジ ムクロジ科モクゲンジ属 Koelreuteia elegans subsp. formosana(台湾原産) たぶん自分は車の運転には向いて…
沖縄に行ったのは比較的遅くて20代も半ばでしたが、それから何度か行く機会がありました。今月初め、知り合いが関わるお芝居の上演があり、たまたま資金があったこともあり(以前入っていた生協の積立金がまとまった金額になっていた)行ってきました。あま…
知り合いの方の企画をご紹介します。南米原産でアフリカやアジアにひろがり重要な食料となっているのに、まだ日本では知名度の低い植物「キャッサバ」(ほかにマニオク、マンジョーカ、ユカなどとも)を紹介するイベントです。タピオカやポンデケージョなど…
はじめましてのショウジョウソウ 猩々とは? まだまだ新顔 はじめましてのショウジョウソウ Euphorbia cyathophora トウダイグサ科トウダイグサ属 1年草 先月引っ越しをして、以前と比べると人口が20分の1の北関東某市に住むことになりました。といっても以…
今月初め、仕事で京都へ行く予定があり、帰りに「みずの森」という名前の植物園に行ってきました。正式な名称は「草津市立水生植物公園みずの森」といいます。草津と言っても温泉で有名なところではなくて、滋賀県の草津市。琵琶湖につきだした烏丸半島にあ…
ハナニラ Ipheion uniflorum ヒガンバナ科ハナニラ属 すっかり春めいて、ソメイヨシノのつぼみのふくらみがわかる夜に、散歩道で撮った写真です。薄暗い中、星のようにぼおっと光っていました。ニラに似た葉の植物で、かわいい青~白っぽい花が咲きます。ず…
今年になってから書き始めたこのブログですが、学期中は本業が忙しく、なかなか更新できていません。マイペースな更新になりますが、暖かい目で見守っていただけると幸いです。今回は(も)番外編で、植物園のお話です。 小石川植物園とは 旧東京医学校本館 …
マリーゴールドとシオザキソウと東京港 ペルー料理とシオザキソウ マリーゴールドとシオザキソウと東京港 もうすぐメキシコ以南の国々では死者の日。メキシコやその周辺の地域で飾りつけに使われるオレンジや金色のマリーゴールドの花は、死者をこちらの世界…
ラ・パシオナリア ふしぎな花 またの名をパッションフルーツ 食べられるのは… ラ・パシオナリア ドロレス・イバルリというスペインの女性政治家がいました。スペイン共産党の創立当初からのメンバーで、スペイン内戦後にソ連に亡命し、77年に帰国してからは…
つくづく名づけの妙を感じるのですが、「松葉牡丹」と書かれて外来の植物だとは思いにくいですよね。葉の形を松葉に見立て、小さいけど華やかな花をボタンに見立てたのはどこのどんな方だったのでしょう。けれどこれもアメリカ大陸原産の植物。 手元にある『…
学名 Drimys winteri シキミモドキ科 チリではスペイン語でcaneloと呼ばれ*1成長すると20メートルほどにもなる木で、白い花が咲き、紫色の実がなります。ボイェは南米の先住民言語マプズングンでの呼び名。チリ、アルゼンチン南部の温帯雨林に育つ常緑樹。 …
フロリポンディオ(Brugmansia arborea)と同じブルグマンシア属のエンジェルストランペットをようやく身近で見ることができたので、写真をはっておきます。リンク先の記事にも書きましたが、毒があるのでお気を付けください。 plantasderosita.hatenadiary.jp
ハゼラン Talinum paniculatum Talinum crassifoliumとする説も*1。ハゼラン科 ハゼラン属 亜熱帯~熱帯アメリカ原産 多年草 50センチぐらいの高さまで成長。アフリカ大陸の一部やフィジー、東南アジア、中国にまで普及している。 日本では観賞用に持ち込ま…
以前このような記事を書いた。 plantasderosita.hatenadiary.jp それから4か月間、新学期と6月初頭の学会の準備でバタバタしていたのだが、ひと段落ついて検索してみたら、熱海のハカランダ*1(なぜ、「ジャ」カランダではないのかは前の記事をごらんくださ…
輝く太陽の花 食料としてのヒマワリ 死者を導く花 マリーゴールド ヒマワリちがいーミズヒマワリ 輝く太陽の花 ヒマワリ(Helianthus annuus キク科ヒマワリ属)がアメリカ大陸原産だとは思ってもいませんでした。アコスタは「日の花と呼ばれるのは、太陽のか…
春の風物詩ナガミヒナゲシ 夕化粧 オシロイバナとアカバナユウゲショウ 富士山に似合うマツヨイグサ 雑草にも流行が? 春の風物詩ナガミヒナゲシ 道端にかわいいオレンジ色のポピーの咲く季節となりました。ナガミヒナゲシ(Papaver dubium)*1 という花です…
フロリポンディオ Floripondioとはどんな植物? 天使のトランペット? それとも… ”元祖”チョウセンアサガオ、曼荼羅花(マンダラゲ) 有毒植物と昆虫 フロリポンディオ Floripondioとはどんな植物? コダチチョウセンアサガオ(Brugmansia arborea) ,キダチチ…
マテ茶の始まりにはこのような伝説があります。 ラテンアメリカにコロンブスが足を踏み入れて、植民地化が始まってからの500年の歴史『収奪された大地 ラテンアメリカ500年』*1を書いたウルグアイのジャーナリスト、ガレアーノの著書から先住民族のお話だけ…
ハキダメギク Galinsoga quadriradiata キク科コゴメギク属 帰化植物 コゴメギク Galinsoga parviflora キク科コゴメギク属 帰化植物 まぎらわしいふたつの植物 牧野博士の著書で調べてみると コロンビアのハーブ? 愛することは、識り、わきまえること まぎ…
ムラサキカタバミ Oxalis corymbosa アメリカス原産帰化植物 カタバミ科カタバミ属 ムラサキカタバミを知っていますか? ムラサキカタバミは帰化植物 アメリカスのカタバミ ムラサキカタバミを知っていますか? 薄いピンクの綺麗な花をつけるムラサキカタバ…
名前の由来 製法と飲み方 栽培の歴史 おわりに Ilex paraguariensis モチノキ科モチノキ属 「日本の植物学の父」とも呼ばれる牧野富太郎(1862-1957)先生のご著書『植物一家言ー草と木は天の恵みー』にこんな一節がありました。銀座のデパートで「マテ茶の…
バラ科 マルメロ属 初めにお断りしておくと、これはアメリカ原産の植物ではありません。1590年の記録によると、アメリカスでは、「(エスパニャ=スペインから移植され)すべての地方、およびヌエバ・エスパニャ*1で産し、半レアルで、五十個えらびどりだった…
ジャカランダではなくハカランダ 世界中で人気だが… ブエノスアイレスの街路樹 キリモドキ属ノウゼンカズラ科 (別名 tarco) ジャカランダではなくハカランダ 最近は、海外でこの花を見た方ばかりではなく、国内で見てとりこになる方も出ているこの植物。 …
Scinus molle モジェ (Mendoza, Argentina) ウルシ科サンショウモドキ属 やわらかい葉が風に揺れる様子が、一見すると柳のような印象を与える木です。最大で15メートルほどの高さになるこの木は、灰色がかった緑の細長い葉に、かわいらしい小さな赤い色の実…